○ドングリ
ドングリとはなにか。一番広い定義としては「ブナ科の樹の実」ということになります。
ブナ科には学説にもよりますが7~10の属があり、世界におおよそ1,100種が存在します。昔は殻斗科と呼ばれていました。殻斗というのはドングリの帽子のような部分や、栗のイガのことです。ブナ科の植物は全てこの殻斗を具えており、逆に言えばこの定義では、殻斗がある果実は全てドングリと呼ばれます。
ブナ科―┬――――――――――ブナ属
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└カクミガシ類―┌――カクミガシ属・フォルマノデンドロン属・コロンボバラヌス属
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└┬―マテバシイ属・トゲガシ属
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|┌クリ属・シイ属
└+コナラ属
└ノトリトカルプズ属
一番狭い定義としては、ブナ科の内、特にコナラ属の植物、つまりカシやナラ、カシワなど、英語でオークと呼ばれる木々の実を指します。この定義ではクリやブナ、シイの仲間などはドングリから除外され、それぞれ「栗の実」「橅の実」「椎の実」などと呼ばれることになります。
この中間の定義として、ブナ科の内、クリ・ブナ・イヌブナを除いたものの実、というのが一般的です。クリの実は御存知の通り栗ですし、ブナやイヌブナの実は三角錐形で、ドングリとは呼びにくい形をしています。つまるところ、ドングリと言われてイメージされる形の実をつける樹がドングリの樹だ、ということになります。同語反復的と言うか何と言うか、何を言ったことにもなっていないような気もしますが、あまり細かいことは気にしないことにしましょう。
ドングリバンクでは、今のところは最も広義のドングリ、つまりブナ科の木の実を全てドングリとして扱う事にしています。なので栗もドングリ扱いです。
ここでは、日本で見られるドングリを御紹介する予定です。順次記事を執筆するので、定期的に覗いてみてね。
○日本のドングリ(ブナ科植物)
ブナ科植物は世界に10属、1000種超が存在します、日本にあるのはその内5属22種。
カクミガシ属・フォルマノデンドロン属・コロンボバラヌス属・トゲガシ属・ノトリトカルプズ属は日本では見られません。
☆ブナ属
・ブナ
・イヌブナ
☆マテバシイ属
・マテバシイ
・シリブカガシ
☆シイ属
・スダジイ
・ツブラジイ
☆クリ属
・クリ
☆コナラ属
■コナラ亜属(楢類)
・コナラ
・クヌギ
・アベマキ
・カシワ
・ナラガシワ
・ミズナラ
■アカガシ亜属(樫類)
・アカガシ
・ウバメガシ
・アラカシ
・イチイガシ
・ウラジロガシ
・オキナワウラジロガシ
・シラカシ
・ツクバネガシ
・ハナガガシ